【例文付きで理解】受動態の使い方を詳しく解説!

作り方・覚え方

こんにちは、ノックです。

「be動詞の使い分け方もまだ曖昧なのに、学校では『受動態』の分野に入っちゃってもう訳分かんないよ~」

と嘆く方のために、

受動態に必要な基礎知識である「be動詞の使い分け方」から徹底的に受動態を説明していきます。

受動態とは

一応、受動態を軽くおさらいしておきます。

「受動態」の対義語となる単語というのが、「能動態」です。

通常、大文字から始まってピリオドで終わる 全ての文章は、「 能動態」か「 受動態」のどちらかに分けられます。

(I am a teacherなどのbe動詞を使うSVC構文は除く。)

能動態というのは、

  • ヒロユキがサヤカを殴った。
  • モモコはカイくんにチョコレートをプレゼントした。
  • マイケルは敵の車を壊すつもりだ。

など、主体がなにかをする、あるいは 何かに向かって何かをする働きかける文章のことを言います。

対して、受動態とは、

  • サヤカはヒロユキに殴られた。
  • カイくんはモモコからチョコレートをプレゼントされた。
  • 敵の車はマイケルに壊される予定だ。

というように、主体が何かによって働きかけられる時の文章を言います。この場合、日本語では「 ~れる」、「 ~られる」を使いますね。

通常、学校では自然な文章として能動態を先に教えてから受動態に入ります。

ただ、 基礎に不安な部分がある学習者にとっては混乱しやすい分野です。

以下で受動態は英語ではどんな構文になるのか、(ゆっくり)見ていきましょう。

(読み飛ばさずに読んでいってくださいね!)

受動態の構文

受動態の英語の構文は、

S+be動詞+過去分詞

となります。

構文だけに関して言えば、非常にシンプルで分かりやすいものです。

能動態:彼は日本語を使う。 → He uses Japanese.

受動態:日本語は彼によって使われる。→ Japanese is used by him.

おおもとの受動態はSVOの第3文型であるものが多く、必ず 主語目的語に対して働きかける文章です。

He(S) + uses(V) + Japanese(O)

もとは目的語であった「日本語(Japanese)」を主語に取ることによって、「使われる」といった文章で受動態が出来上がります。

その場合、もともと主語であった「He(彼は)」の部分は、「彼によって」とならなければいけないので「 by him」となります。

このようにして、一つの受動態の書き換えが完成します。

受動態でつまづく人はどんな人?

受動態はこんなにシンプルな構文をしているのに、なぜつまづくのだろう?なぜ問題が解けないのだろう?というと、原因の根幹は大きく分けて 2つあります。

be動詞の使い方があいまい

「My name is Aya」など、英語を習い始めたその日に出てくるような、基礎中の基礎ですね。

理論では使い方が分かっているつもりでも、実際に問題に出てきたりしますよね。

「受動態」など、be動詞を基本としながらその先のことを学ぶ時になると間違えてしまう方は意外と多いと思います。

受動態を習う上で大前提の「be動詞」の部分があいまいになっていると、受動態の構文がなぜか覚えられなかったり、何となく覚えているけどなぜか間違えたりします。

この際、「be動詞」があいまいになっている方は、下のコラムで復習・演習をして基礎を固めておくことをオススメします。

過去分詞が理解できない

皆さんもご存知の通り、

過去分詞がかなりの厄介者です。

英語を習い始めてから中級以上になると、まずつまずくのが過去分詞の多様さ。

まず、過去分詞って何?ってなっている皆さんも安心してください。

のちのコラムにて過去分詞とは何かから、覚えなければいけないリスト、覚え方まで丁寧に説明していきますので。

過去分詞というのは、奥が深く習っても習っても色んな例外を覚えなければいけないため、この一記事であっさり全て説明できるようなものではありませんが、のちほど皆さんが今の段階で必要な情報と、過去分詞の覚え方などをお伝えします。

be動詞の使い分け方

be動詞は何かというと、「 is, am, are, was, were」などです。

だけど、この5種類「is, am, are, was, were」の使い分けがあいまいになってしまっている人が多数います。

現在is, am, are」に関しては

  • 主語がIの場合はam
  • HeとかSheなどの三人称単数だった場合はis
  • 複数の場合はare

過去was、were」に関しては、

  • 主語が単数の場合はwas
  • 複数の場合はwere

と、今一度見直しておきましょう。

理論では理解できていても、文章中に出てきたり、英作文となると使いこなせていない人がいるかもしれません。

自分自身が「be動詞」の部分に問題があるのかどうか、以下のチェックテストで確認してみましょう。

例文で確認【be動詞を含む和訳問題】

この問題で「be動詞」が正しく理解できているのか、きちんと使い分けられるのか確認することができます。

以下の文章を和訳しましょう。

(1) 私は学校の先生です。

(2) 私たちはアイドルでした。(アイドル=idols)

(3) My dog, Taroは彼の大好物を食べています。(彼の大好物を食べる=eat his favourite food)

(4) 私たちはリサと話しています。(リサと話す=talk with Lisa)

(5) これは世界遺産の一つです。(世界遺産の一つ=one of the world heritages)

(6) アヤコとJessicaは仲良しでした。仲良し=good friends

答え合わせ

(1) I am a school teacher.

(2) We were idols.

(3) My dog, Taro is eating his favorite food.

(4) We are talking with Lisa.

(5) This is one of the world heritages.

(6) Ayako and Jessica were good friends.

いかがでしたか?

少なくとも、太字で示した 「be動詞」は正解していなければなりません。

受動態を習うレベルに達している皆さんは、 全問正解を目指したいところです。

チェックテストをやってみて、まだbe動詞の使い分けに不安が残る皆さんは、参考書を舞い戻って「be動詞」の復習をすることをオススメします。

受動態の構文「be動詞+過去分詞」の過去分詞について

さて、次は構文内に含まれている過去分詞のおさらいです。

先ほども言った通り、受動態「~される」の構文は

S+be動詞+過去分詞

でしたね。

過去分詞ってなに?

過去分詞っていったいなんだか覚えていますか?

過去分詞とは、動詞の形が変化したもので「~される、~された」などの意味を表すことができます。過去分詞の形は、「規則変化」と「不規則変化」の2つに分けられます。(出典:英会話ハイウェイ

動詞の形が 変化したもの、と表現されていますね。

規則変化

まずは規則変化です。

動詞に「 ed/d」を付けて変化させた形が過去分詞になるものです。

これは過去形と同じですね。

  • play ――― played(遊ばれた)
  • love ――― loved(愛された)
  • watch ――― watched(見られた)

なので、受動態の構文にあてはめて、「彼はお母さんに愛される」という文章を作りたければ、

He is loved by his mother.

となるわけです。

過去分詞全てがこのルールにのっとって作ればいいのであれば、苦労はしませんよね。

ただし、 不規則変化が多いのがこの厄介な過去分詞。以下に代表的なものを見ていきましょう。

不規則変化

過去形に不規則なものがあるのと同じように、過去分詞にも不規則なものが多数あります。

さらに厄介なところは、「過去形」と「過去分詞形」がさらに違ったりなどします。

  • make ――― made(作られた)
  • write ――― written(書かれた)
  • buy ――― bought(買われた)
  • cut ――― cut(切られた)

これらは、過去形と同じ形の不規則変化ですので、まだ覚えやすいです。

過去分詞形が過去形と違うものの例としては、

  • steal ――― stole ――― stolen(盗まれた)
  • write ――― wrote ――― written(書かれた)
  • begin ――― began ――― begun(始められた)

不規則に変化する動詞はたくさんあるので、以下に受動態に突入した皆さんが覚えるべき『 過去分詞の一覧』を紹介します。

  • be ――― was, were ――― been ~である
  • let ――― let ――― let ~させる
  • lie ――― lay ――― lain 横たわる
  • lose ――― lost ――― lost なくす
  • become ――― became ――― become ~になる
  • make ――― made ――― made 作る
  • begin ――― began ――― begun 始める
  • mean ――― meant ――― meant 意味する
  • meet ――― met ――― met 会う
  • break ――― broke ――― broken 壊す
  • pay ――― paid ――― paid 支払う
  • bring ――― brought ――― brought 持ってくる
  • put ――― put ――― put 置く
  • build ――― built ――― built 建てる
  • read ――― read ――― read 読む
  • ride ――― rode ――― ridden 乗る
  • buy ――― bought ――― bought 買う
  • catch ――― caught ――― caught つかむ
  • rise ――― rose ――― risen 上がる
  • choose ――― chose ――― chosen 選ぶ
  • run ――― ran ――― run 走る
  • come ――― came ――― come 来る

(参考:英語基礎復習

どうでしょう、その数にびっくりしたのではないでしょうか?

さらに驚くべきところは、動詞の原形が普段の英語の学習中に頻出する基本ワードであるということ。

基本ワードであるということはどういうことかというと、文の変形に対応できるように、不規則でも「 過去形」「 過去分詞形」もしっかり覚えなければいけないということです。

しかも、ここに上げたのはほんの一部。受動態の関門をクリアしたら、まだまだたくさんの過去形・過去分詞形の不規則変化が待ち受けています。

だからこそ、いまここでくじけてはいけません。気合を入れて覚えましょう!

過去分詞の覚え方

過去分詞形の覚え方で定番なのは、やっぱりコレ。

リズムで覚える

です。

上に挙げた73個の単語は、すごく膨大な量に思えるかもしれませんが、 1日10個ずつ覚えればおおよそ1週間で覚えることができます

1日10個ずつ、口に出してリズムで

  • make ――― made ――― made  作る

メイク、メイド、メイド…、

  • begin ――― began ――― begun  始める

ビギン、ビギャン、ビガン…、

  • mean ――― meant ――― meant  意味する

ミーン、メント、メント…。

というように、 リズムで覚えていけば、 一日たったの10フレーズを言えるようになるだけなんですから

ということで、 リズムにして歌うように覚えるのがオススメの覚え方です。

受動態を実際に作ってみよう

さて、ここまで終わったらある程度受動態の基盤はできましたね。

あとは、実践でどこまでうまくやれるかというところです。

この項目では、能動態を受動態に書き換えていく作業をして練習していきます。

SVOの形を書き換える

受動態は、能動態の基本文型であるSVOから作られます。

能動態を受動態に書き換える手順は簡単です。

  1. 主語(S)の位置に目的語(O)を入れ、動詞(V)をbe動詞+過去分詞に変える
  2. 主語(S)は「~によって」を表すbyやfrom,inを使って表します。

つまりこういうことです。

以下の演習にて確認していきましょう。

以下の文章を受動態に書き換えて下さい。

(1) Anna watches the movie.(アンナはその映画を視聴します。)

→その映画はアンナによって視聴されます。

(2) I use this cell phone to get contact to my boss.(私はボスに連絡をとるのにこの携帯を使います)

→この携帯は私によってボスに連絡を取るために使われます。

*to以下がどこに来るのか良く考えましょう。

(3) China made this product.(中国がこの製品を作った。)

→この製品は中国で作られた。

*過去形であるところに注意しましょう。

(4) Hiroshi sent this letter.(ひろしがこのレターを送った。)

→このレターはひろしによって送られた。

*過去形であるところに注意しましょう。

【答え】

すべてS+be動詞+過去分詞の構文に当てはめて作れましたか?

(1) This movie is watched by Anna.

(2) This cell phone is used by me to get contact to my boss.

(3) This product is made in (by) China.

(4) This letter is sent by Hiroshi.

SVOOの形を書き換える

こちらは例文からそのまま確認していきましょう。

SVOOの形とは、目的語が2つあるこのような文章です。

I gave him a letter.

「私が」「挙げた」「彼に」「レターを」をいうように、 O→Oの関係が成立していますね。

この場合、「彼は私によってレターをあげられた」(日本語でいうとちょっとおかしいですが…-_-;)という文章にしたいとき、

He was given a letter from me.

となります。

では演習で確認していきましょう。

以下の文章を受動態に書き換えて下さい。

(1) Anna sent me the box.(アンナは私にそのボックスを送った。)

→そのボックスはアンナによって私に送られた。

(2) I call my sister “Bear”.(私はお姉ちゃんを「くま」と呼びます。)

→お姉ちゃんは私によって「くま」と呼ばれます。

(3) I named the plan “A project”.(私はそのプランを「Aプロジェクト」と名付けた。)

→そのプランは私によって「Aプロジェクト」と名付けられた。

*過去形であるところに注意しましょう。

(4) Hiroshi cut the chicken in half(ひろしはチキンを二つに切った。)

→そのチキンはひろしによって二つに切られた。

*過去形であるところに注意しましょう。ちなみに、引っ掛け問題です。

【答え】

すべてS+be動詞+過去分詞の構文に当てはめて作れましたか?

(1) The box was sent to me by Anna.

(2) My sister is called “Bear” by me.

(3) The plan was named “A project” by me.

(4) The chicken is cut in half by Hiroshi.

引っ掛け問題であると先に書いちゃいましたが、これがSVOOの第五文型でなく、SVOの第三文型であることは気づきましたか?

まとめ

いかがでしたか?

今回は受動態「~される(-ed)」の用法を基礎(be動詞の使い分け)から丁寧に解説してきました。

特に過去分詞は覚える数が膨大で、辛いですが、一緒に頑張りましょう!

ではまた。