
ノックです。
英語で「貸す」を表す代表的な単語といえばlendとrentがあります。
響きからして似ているこの二つ、とっさの時に考え込んでしまいそうですが、ちょっとした違いを覚えていれば、迷うことなくスラスラと使いこなせるようになります。
貸し借りがスムーズになる英単語の使い方を学んでいきましょう!
lendとrentとborrowの使い方
まずはlendとrentとborrowの使い方を確認してみましょう。
lend:無料で貸す
貸すを表す単語で最も一般的なのがlendです。lendは、無料で物を貸すという時に用いられる動詞です。
lendは 不規則動詞なので、過去形・過去分詞形は「lend>lent >lent」と変化します。rentと混同してしまうので「L」の発音をいつも以上に意識して使いましょう。
発音に関しての記事はこちらが参考になります。
I lent my comic book to Tom and I haven’t got it back yet.
トムに漫画貸したけど、まだ返してもらってないな。
お金自体を貸す場合にもlendを使うことができます。
Can you lend me 3,000 yen until tomorrow?
明日まで3,000円貸してくれない?
物やお金以外にも、ちょっと手伝ってほしい時にこんな表現もできます。
Could you please lend me a hand?
手を貸していただけませんか?
このように、 無 料で物やお金を貸す際にはlendが用いられます。ただし、銀行等がお金を貸すという場面では金利が発生することがあります。
A lot of banks are unwilling to lend money to a startup.
多くの銀行が新興企業にはお金を貸したがらない。
rent:有料で貸す
rentは有料で貸すという時に用いられます。主に家や車、DVDなどを貸す場面で使われることが多いです。
ちなみに、rentは 規則動詞なので、過去形・過去分詞形はedをつけて「rent>rented>rented」となります。
She rents two rooms in her house to students.
彼女は家の二部屋を学生達に貸しています。
borrow:無料で借りる
borrowは無料で物を借りるという時に用いられる動詞です。友達からノートを借りる、図書館で本を借りる場面で使われます。
またお金自体を借りる際にもborrowを使うことができます。
Can I borrow your notebook for a minute?
ちょっとだけノート借りてもいい?
borrowとrentの違い
「借りる」を表す単語にはborrowとrentがあります。
実は、反対の借りるという意味でも同じrentを使うことができるんです。
そしてこの二つの単語の違いはなにか。勘の鋭い方はもうお分かりかもしれませんね。
そう、 「料金の発生の有無」なんです。
無料の場合はborrowを使います。
You can borrow up to 10 books from the library at a time.
図書館では一度に最大10冊の本を借りることができます。
He used to borrow money from me all the time.
彼はいつも私からお金を借りてばかりだったよ。
こじつけで覚えるなら、
「borrow=泥棒は無料で物を盗んでいく」とするとイメージ的に覚えやすいです。
有料の場合はrentを使います。
Should we rent a couple of DVDs tonight?
今日の夜、何枚かDVD借りていった方がいいかなぁ?
Will you rent a car while you’re traveling?
旅行中は車をレンタルするの?
日本でもレンタルDVDと呼ばれているので覚えやすいですね。
borrowとlendの使い分け
貸し借りの場面で最も間違えやすいのがborrowとlendの使い分けです。
例えば、急な雨で傘を借りたい時のこんな場面。1番と2番のどちらが正しい文章だと思いますか?
- Can I borrow your umbrella?
- Can I lend your umbrella?
主語が私で傘を借りる側なので1番が正しい文章です。
主語が 「借りる側」の場合はborrow、「貸す側」の場合にはlendを使います。
なにか物を借りたい時には、次のように言い回しを変えることでborrowとlend、どちらを使っても表現することができます。
borrowCan I borrow your umbrella?(傘借りてもいい?)
lend Can you lend me your umbrella?(傘貸してくれない?)
ちょっと借りたいだけの時はuseが便利!
友達の家に行ってトイレを借りたい時、こんな言い方をしていませんか?
Can I borrow your toilet?
トイレ借りてもいい?
実はこれ、ネイティブには少しおかしなニュアンスに聞こえてしまいます。
その理由はborrowの本来の意味を調べてみるとよくわかります。borrowを英英辞書で調べると、次のように説明されています。
borrow:to take and use something that belongs to somebody else, and return it to them at a later time
(誰かの物を持っていって使い、あとで返却すること。)
borrowには一度持ち主の手元からある物を持っていき、使用した後で返却するという意味合いがあります。
そのため、トイレを借りるのにborrowを使うと、「トイレをどこかに持っていって使う」という不思議なニュアンスになってしまうんです。
こんな時に便利な動詞がuseです。先ほどの場面でトイレを借りる際には、
Can I use your toilet?
トイレ借りてもいい?
と聞くことでナチュラルな表現になります。
その場で一瞬だけ借りてすぐに返すというような場合にはuseを使うと気軽に貸してもらえます。
まとめ
今日は「貸し借り」で使える英単語について学びました。
以上のことをまとめると、
- lend:無料で物やお金を貸す
- borrow:無料で物やお金を借りる
- rent:有料で物(主に家や車、DVDなど)を貸す/借りる
「借りる側」が主語なら「borrow」
「貸す側」が主語なら「lend」
ちょっと借りたい時には「use」
日本語でもトラブルが生じる場合がある物やお金の貸し借り、英語でも誤解のないように伝えられるといいですね。
それではまた。