【どっちも量だけど・・・?】quantityとamountの違いを解説!

英単語

ノックです。

スーパーなどで買い物するとき、日本ではもうすでに重さが測ってあり、それに相対する値段のラベルシールが付けてあるところが多いですね。

しかし、海外では、フルーツや野菜を、自分で好きな量を袋に取り、それぞれの量を測ってそれに対する値段を支払うことがしばしば。

そんな時、よく使われるのがこの quantityとamount

それほど、quantityとamountというのは英語圏の日常生活では馴染みのある言葉なんですね。

だからこそ、私たちが使っているテキストにもよく出てきます。

これらを目にするうちに、これらの違いに思い悩んだ経験のある英語学習者も多いと思います。

そんな方々のために、今回の記事ではquantityとamountの違いを詳しく解説します。

quantityとamountが混乱しやすいのはなぜ?

quantityとamountが混乱しやすいのは、なぜかって?

もちろん、それは

訳語が同じ「量」だから

ですね。

また、quantity/amount自体は両方とも数えられない名詞と扱われているし、

「quantity of」と「amount of」というように、似たような使い方を持っているし……

あまりにも似すぎていて、よくわかりませんよね。

こんなの混乱しないわけがありません。

では、この違いについてネイティブスピーカーさんに説明していただきましょう。

They are almost exactly the same thing. “Amount of” is more common and general. You can usually use both the same way.

There is a slight difference if you wanted to learn it.

Amount = how much of an unspecific thing (amount of water, amount of trees)

Quantity = how much of a specific thing (quantity of boxes in a room, quantity of animals in a zoo). Quantity sounds more technical and scientific.

(引用)HiNative

訳文

「ほぼ同じ意味です。Amount ofはもっと良く使われ、一般的ですね。その2つは、同じ文脈で使っても問題ありません

ただ、しっかり学びたいのであればほんの小さな違いがあるのは確かです。

  • Amount=抽象的なものに対しての量(水や木など)
  • Quantity=具体的なものに対しての量(部屋の数や動物園の中にいる動物の匹数など)

Quantityはよりテクニカルで科学的に聞こえます。

このように、ネイティブスピーカーであっても「ほぼ同じ」「ほんの小さな違い」と言い切ってしまっているところを見ると、その違いは本当にわずかであることが分かりますね。

具体的に、このネイティブが説明として言った

  • 抽象的
  • 具体的

とはどういったことなのでしょうか?

見ていきましょう。

quantityの意味とは?

quantityがamountと違うところはどこなのでしょうか?

どのような点が特徴的で、どのように使い分ければ良いのでしょうか?

先ほどの説明では「具体的」であることが特徴のようですが、どういうことなのでしょう。

quantityはどういうときに使う?

quantityは、一般的に数えられるもの、具体的なものに対して使われます。

  • 数字で表せるもの
  • 何かを基準にして測れるもの

を指します。

・大量に in quantity

・一定量 a given quantity

・未知量[数] an unknown quantity

「quantity of」はどのように使う?

「quantity of」は「〜の量」と訳されますが、その「of」の後に来るものは、数えられない名詞であっても数えられる名詞であっても関係ありません。

例:

数えられない名詞)money, water, fish, people, hairなど

数えられる名詞)trees, papers, pens, pictures, orangesなど

ただし、一般的には「数えられるもの」に限ります。

量的には、「3つ」「6cm」など少ない数であっても可能ですし、「134760000000㎏」「2039487本」など、

気が遠くなるほどの多量であっても構いません。

例文で確認していこう

Can you please tell me the quantity of materials?

材料の量を教えてくれる?

何かを作るうえで、材料の数はとても重要です。

材料の数を少しでも間違えば目的のものが作れなくなります。

具体的に数が知りたいのでquantityを使います。

Could you tell me how much is the quantity of coal resources that you have?

石炭資源はどのくらいの量を所有しているか教えていただけますでしょうか?

資源というと大量にあるイメージですよね。

数えるのは大変そうですが、労力を惜しまなければ数えることは可能なのでquantityを使っています。

Police found a small quantity of blood on the floor.

警察は床に少量の出血があるのを発見した。

こちらは逆に少量のパターンです。

血液の量も測ることができますね。

amountの意味とは?

では逆に、amountがquantityと違うところはどこなのでしょうか?

先ほどの説明では「抽象的」であることが特徴だとありましたが、「抽象的な量」とはどういうことなのでしょうか。

一緒に見ていきましょう。

amountはどういうときに使う?

amountは、一般的に数えられないもの、抽象的なものの量を指して使われます。

簡単に言うと、

  • 数字で測れないものを指す時
  • 数字で表す必要はないけれど、大体の量を表したい時

以上の時に使います。

・多額のお金 a large amount of money

・小量の水  a small amount of water

・総計で   in amount

「amount of」はどのように使う?

「amount of 」も「〜の量」と訳されますが、その「of」の後に来るものは、一般的に不加算名詞ですが、加算名詞がくることもあります。

「えっ、数えられない、測ることのできないものだから、不加算名詞しか来ないんじゃないの?」と思った方、良い質問です。

(trees, planetsなどの)加算名詞がくる場合は、その数を数えることに焦点をおいてないものです。

つまり、

  • large amount of planets(沢山の惑星)
  • small amount of materials(少量の材料)

のように、大体どのくらいの量なのかが分かれば良くて、いちいち数えて結果を示すまでもない時、多少の誤差などはどうでもいい時に使われるんです。

例文で確認していこう

I undertook an inordinate amount of work.

私は信じられない量の仕事を引き受けた。

この例文では、引き受けた仕事の具体的な量よりも、話し手が抱えられる仕事量の限界ギリギリであることを伝えたいのでamountを使っています。

She had a certain amount of respect for the sales team, but she always dissented when they spoke at meetings.

彼女はセールス・チームの皆からある程度の尊敬を受けていたが、いつもチームメンバーが会議で発言すると否定した。

「尊敬」という概念は具体的にひとつ、ふたつと数えることはできません。

なのでamountを使います。

It is not difficult to see where that amount of hate derives.

その(量の)嫌悪はどこから来るのか分からない。

「嫌悪」も尊敬と同様に概念なので、amountで測ります。

例文参考:[Grammer Monster][2]

さて、数えられる、測れるのに「重要でない」時の例文は以下になります。

There are an unbelievably large amount of trees on the earth.

この地球には信じられないほど多くの量の木がある。

木は数えることができますし、労力さえ惜しまなければ地球上の全ての木を数えることも可能です。

しかしここで伝えたいのは具体的な本数ではなく、「たくさんある」という事実だけです。

ですから数えることができる「trees」でもamountを使っています。

Police found a small amount of blood on the floor.

警察は床に少量の出血があるのを発見した。

血液の量も測ることができますが、ここでも具体的な量を伝える必要がないためにamountが使われます。

この文で重要なのは警察が見つけた血液が、血痕か血だまりか、ということです。

例文では「少量の」となっているので、警察が見つけたのは血痕だったことがわかります。

このように状況や文脈によって両方に使えるんですね。

以下でじっくり見ていきましょう。

「quantity of」と「amount of」が両方使われる時

さて、以上の説明をした上で、同じ文脈で同じような使い方がされる文章が出てきましたね。

  • Police found a small amount of blood on the floor.
  • Police found a small quantity of blood on the floor.

訳はどちらも

警察は床の上に少量の血液を見つけた。

です。

この二つの例文はどう違うのでしょうか。

・「quantity of」は、多量だけど、頑張れば数えられるものに使うといいました。
・「amount of」は、数えられるけど、数や数値はさして重要でない時に使うといいました。
実はこの二つの用法は、ケースがかぶる時が多いのです。

この文章でいうと、

上述の「quantity of」はその血液の量が事件にとって重要な事項なので、この表現を使っています。

後述の「amount of」の場合、残っているのが血痕程度であること自体が重要であって、血の量が厳密にどのくらいなのかはさして重要ではないということです。

「quantity of」は、科学者や学術記事などで多く取り入れられる表現です。多くの数値があって、一つ一つの数値が主張や研究結果に大きな影響を与えるためです。

まとめ

いかがでしたしょうか?

その違いはわずかであるといっても、見逃してしまうわけにはいきません。

そのわずかな差を話し手は主張したいのです。

しっかりと、quantityとamountの違いを心得ておきましょう。

今日もご購読ありがとうございました!